なにかで読んだのだが、エスキモー語には雪を意味する言葉が二百以上もあるそうだ。そうでないと会話がおそろしく退屈になるからだろう。
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ロブ・マッケナは、二百三十一種類の雨を区別して小さな手帳に記録していた。そしてそのすべてが気に食わなかった。
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トラックが進むにつれて、雨雲もそれを追って空をずるずると移動していく。というのも、本人は知らなかったが、ロブ・マッケナは雨の神だったのだ。彼にわかっているのは、仕事に出れば毎日憂鬱だし、休日はなにをやってもいつも台無しということだけ。
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「おれの女房だってそうだ」<マッケナ全天候運送>の社長兼ただひとりの運転手は、歯ぎしりするように言った。「そんなことあるわけないってあいつも言うよ、おれがばかな愚痴ばっかこぼしてるってな。だけどな」彼は思い入れたっぷりに間を置き、突き刺すような視線を向けてきて、「これから帰るって電話すると、かならず洗濯物を取り込むんだぞ!」彼はティースプーンを振り回した。「こりゃいったいどういうことだよ」
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いいか、今年マラガに近づかないでくれたら、旅行会社がそいつにいくら払うって言ってるか知ってるか?サハラ砂漠を灌漑するとかそういう退屈な話はどうでもいいんだ、そいつの前にはまったく新しい人生が開けているんだよ。ただどっかに行かずにいるだけで大金が転がり込んでくるんだ。
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「残念ながら、現時点では”雨の神”という名称についてはコメントできません。われわれは、”自然発生的超因果気象現象”の一例と呼んでおります」
「それはどういう意味ですか」
「わたしにもよくわかりません。正直に言いますと、理解できない現象が見つかった場合は、意味がわからないどころか読み方もわからない名称をつけることになっているのです。つまり”雨の神”というような呼称が広まってしまうとですね、我々の知らないことを一般の人が知っていることになってしまって、それはいささか具合が悪いわけです
ですから、まずわかっているのはこっちだと示すために名前をつけて、それが一般の人々の言っているようなものではなく、われわれの言うようなものであることを証明する方法を見つけにかかるわけなのです。」
さようなら、いままで魚をありがとう - technophobia (via petapeta)
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